『Stephen Malkmusについて』
今回は僕が愛してやまないスティーヴン・マルクマスについてを。
■1st『Stephen Malkmus』
好きな曲
『Church On White』
『Trojan Curfew』
『Jenny & The Ess-Dog』
•全体的にシンプル。
地味と感じる人も多いかもしれないけど、『Church On White』や『Trojan Curfew』の様なメロディが素晴らしい曲が多い。
『Jenny & The Ess-Dog』は素晴らしいポップソング。
このアルバムをきっかけにペイヴメント好きからスティーヴン・マルクマス好きへと変わった。
大好きなアルバム。
■2nd『Pig Lib』
好きな曲
『(Do Not Feed The)Oyster』
『Vanessa From Queens』
•1stでシンガーソングライターとしてのスティーヴン・マルクマスが色濃く出ていたのに対して2ndはバンド色が強くなった印象。(やっぱりバンドがやりたいんだなぁと感じニヤリとしてしまう。)
『Ramp Of Death』など良い曲もあるけど、ペイヴメントの名盤『Terror Twilight』と比べてしまうとどうしても物足りない。
ソングライティング面でも1stの方が濃密に感じるので個人的にはあまり好みではないアルバム。
とはいえこの先、3thや4thに向かおうとしている片鱗が所々に見え隠れしていて面白い。
■3rd『Face the Truth』
•2ndの流れをより掘り下げ、1stで感じたのソングライティングの良さも合わせ持った印象のアルバム。
だからか2ndよりも好きな曲も多い。
全体通してのバランスも良いので人に勧めるならこのアルバムをあげるかも。
そして気に入った曲を聞いて次に勧めるアルバムを考えたい。
『Pencil Rot』が好きなら『Pig Lib』。
『It Kills』が好きなら『Real Emotional Trash』。
『Freeze the Saints』が好きなら『Stephen Malkmus』。
ってな感じで。
そしてスティーヴン・マルクマスが好きになったら是非『Wig Out at Jagbags』を聴いてほしい。
そんな繋がっていきそうな素晴らしい佳作。
■4th『Real Emotional Trash』
全曲素晴らしい。大好きなアルバム!
•ここでこう突き進んだかと初めて聴いた時に衝撃を受けたし、これでペイヴメントと比べる必要がなくなった!と嬉しくなったのを憶えている。
間違いなくStephen Malkmus & The Jicksというバンドのひとつの完成形。
このアルバムを聴いてもマルクマスにペイヴメントを求める人は潔くペイヴメントを聴き続けるしかないじゃないかと思う。
ペイヴメント以降に高め続けたソングライティングにプログレッシブやハードロック要素が色濃く表れていて最高に格好良いアルバム。
■5th『Mirror Traffic』
好きな曲
『Asking Price』
『Long Hard Book』
『Fall Away』
•前回からの流れを期待して聴いたので少しがっかりした。(リスナー視点での感想)
4thで辿りついた形を潔く崩し、シンプルなバンドサウンドへ向かおうとしている事に驚いた。
ビートルズが『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』から『WHITE ALBUM』を経て『Abbey Road』へと向かった様に、今思えば自然な流れだとも思う。
そんな事を思いながら6thを聴いている今、改めて聴くと次へ向かおうという過程を強く感じるけど、アルバムとしてはやっぱりもう一歩、中途半端な印象。
残念な事にドラムの音や演奏が好きじゃない。
『Real Emotional Trash』でのジャネット・ワイスの演奏は好きだったので残念。
やっぱりドラムは重要!
■6th『Wig Out at Jagbags』
全曲素晴らしい。大好きなアルバム!
•1stでペイヴメントからスティーヴン・マルクマスひとりになり、また一からバンドとしての可能性を模索し続け、そこで創り上げた形を1度崩し、次の形を目指した結果辿りついたアルバムだと思わずにはいられない。
自然体でいながら隙がない濃密な曲ばかり。
今作からドラムを叩いているジェイク・モリスも良い!
マルクマスは常に最高じゃないところが好きだ。
最高じゃないけど常に等身大な感じがする。
そこが最高だ。矛盾してるけどね。
だから僕はスティーヴン・マルクマスという人が大好きなんだと強く言える。
次にどんな音楽を聴かせてくれるのか期待をしてる。
この流れだと次はきっとイマイチなんだろうなー楽しみだ。