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2012年2月



2月10日
今年に入ってから目まぐるしく色々な事があったのでここら辺で少しまとめようかと。

久しぶりに歩く道を見渡したら見慣れない景色ばかりで驚いた。
前に歩いてから一カ月そこらしか経っていないのになんだか初めて歩く様なそんな感覚があった。

また違う日には20数年ぶりの道を歩いた。
そしたらなんにも変わっていない事にまた驚いた。
駐車場のガラスを割ってしまった事をその時の罪悪感も一緒に思い出して少し落ち込んだりもした。

一月の終わりには録画しておいた「三丁目の夕日」を立て続けに見たり、そして今日までに1、2、3作と二回ずつ見てる。

家で膝にネコ(もも)を抱きながら見た1、2作目と映画館で見た3作目(二回目)を見た時の気持ちは忘れたくないと思ったので書いておく。

話は変わって今日の昼はシーフードスパゲティを作った。
なんだか上手く出来たので食べさせてあげたいなぁなんて思ったりした。

そんな事を考えながら過ごせるのなら幸せだと自信を持って言えるのかもしれない。
だけどこれで良いのかななんて思ったりもする。

夜になって祖母から貰ったコートを久しぶりに着て散歩をしたけど春用のコートではまだ風が冷たかった。
そんな冷たさを感じる位が好きだなと改めて思った。

風邪ひいていないといいなと思う。
風邪ひいてない?とまた聞ける様になれたらと思う。



2月18日
只今朝の5時18分。
ふと目が冷めてから得体の知れない恐怖心が膨らみ続けてる。
頭頂部の決まった場所に時々はしる痛み、なかなか見えてこない明日や一カ月後、終いには何十年後まで考えだしたり。

何が原因なのか?

そういえばさっきまで見ていた夢が変な夢だった。
最近ある本が読みたくて本屋に良く足を運ぶのだけれど、まだ手にしてはいない。

なんでその本に興味を持ったかと言うと本を読んだ人の感想を目にしたから。
「出てくる登場人物がどうやらダメダメらしい」「世界に違和感を覚えながら情けない日常を綴っている」などなど。

その本を読もうと思った。まだ読んではいない。

そんな事を考えていたからなのか、僕が見ていた夢にはその本の作者が出てきた。
出てきたと言うよりも作者のドキュメンタリー番組を見ている夢。
番組の中の作者はそれはもう凄く駄目な人なんだ。僕は「駄目だなぁ」なんて思いながらその番組を見ている。
しばらくすると変な違和感に気がついた。
僕は番組を見ていたはずなのに、気がつけば僕がその人になっていた。
カメラを前に普段通りの生活をしていた。(ジャングルで飢えている子供を横目に気にしながらも、僕は毎日の日課である頼まれた蜂蜜を取りに行くという現実離れした内容だったけど)
そんな夢の終わりは蜂蜜を取ろうとしたら蜂に襲われてしまい、助けに来てくれた子供が僕の代わりに襲われるそんな後味の悪いものだった。

話しは戻ってそこから僕は色々と考えを膨らませ変な恐怖心に襲われたんだ。

そんな結論に至った。

たまにこんな気分にはなる。だからこんな日の解決方法は分かっている。

散歩にいけば気分は良くなるんだ。その前にちょっとトイレ。

あるバンドの「スピード」という曲がふと頭に浮かんでそれが凄くしっくりきた。

少し布団に潜り、夢で見た作者が気になったので調べてみた。
なんだ全然ダメじゃないじゃないか。
ホッとした後、なんだか少し悲しくなって情けなくなったので気晴らしにとこんな事を書き始めた。

そして今は6時28分。
外はすっかり明るくなっている。
散歩に行く気分でもなくなったな。
布団の中はいつもと変わらないし、当たり前になり過ぎて気づきにくくなっていた幸せもあった。

まだまだ引っかかってはいるけれどそんな嬉しさに気が付けたので良しとしよう。



2月21日
只今の時間は19時13分になったところ。
僕は多摩川のサイクリングロードを歩いています。
もうすっかり夜で左を走る車の音が少し耳障りになりながらも、好きな曲を聴いて歩いています。

なんとなく家の中に居たくなかったので、今日発売のCDを買いに。

それと映画でも観ようかなんて思って家を出たけれど、結局CDは買えなかったし、映画も観ずに多摩川沿いを歩いて帰っています。
使わなかったCDと映画のお金は少しだけビールとチューハイに消えました。

今日はこの過ごし方が正解だったなんて思いながら歩いてる。

家を出る時に残っているチョコをポケットに忍ばせておけば良かったと少しだけ思ってる。

そうしたら右手のチューハイはきっとウィスキーだったななんてしょうもない事を少し考えてる。

ウイスキーだったら今日は100点だったな。きっと。

他の人からしたら下らない一日の過ごし方かもしれないけどね。

でも僕にとっては80点の今日は結構満足している。



2月23日   

特に何もない一日だった。
その『何もない』が友達が言う「今週は何もしてないや!」と話すそれよりも遥かに下回る何もないだから困る。

なんもない日だからこそ詳しく一日の感情を書けるかも知れないので振り返ってみる。

昨日の夜からかなりの雨が降っていたので洗濯をしようか悩んだ。

雨の日は嫌いじゃない。
映画が見たいと思ったり、家でコーヒーを飲む時には雨の日の方が気持ちがのってくる。
だけど今日はコーヒーも見たい映画も無かった。

そんな日の雨はただ気持ちが沈む。(結局は僕の気分の問題なので、日記を書く為に振り返って冷静に考えると雨に申し訳ないなと少し思う)

そんな気分でいるのも嫌なので気分転換にと洗濯機をまわした。
脱水が終わり洗いたての洗濯物をハンガーに掛けていく。
いま使っている柔軟剤の匂いがとても好きだ。
パッケージはソフランだけどなんの詰め替え用を入れているのかは覚えていない。
だから好きな匂いを教えてあげられないのが残念だ。
そんな匂いで幾分気持ちがあがる。
好きな匂いがする洗濯物が掛かったハンガーを担ぎ、窓を開けると朝の雨が嘘みたいな青い空だったのでまた少し気分が良くなった。
楽しそうに下校する小学生の声もまたそうさせたのかもしれない。

気づけばもう夜。もう夜だ。
何かをしていれば何もない一日なんて書いてはいないよ。

あっという間に夜。
テレビで人気アイドルが簡単な問題に答えて馬鹿No.1を競っていたので笑ってみてた。
僕もTVの前で分からなかった問題をアイドルが間違えていた。
僕は自分は分かってる様な顔をして笑った。

一人の夜はご飯を作る気にすらならないし、食べる気にもならない。
ただお酒はいつでも呑みたい。
そんな気持ちを原動力にいつものディスカウントストアへ向かった。

ただ今日は何もない一日。
さすがにそんな日にお酒など買えない。
お酒コーナーを横目に、値段を確認。
五分ほど悩んで安いモヤシと豆腐と卵、お茶等を買う。
時計を見ると別のスーパーで安売りが始まる時間だったので寄る事にした。

買い物を済ませいつもの道を歩いていると道に車に轢かれ潰れたカエルが二匹。
この道は狭いのに車の通りが激しい。
以前にも今日みたいな雨あがりにボーっと歩く僕にだって踏まれる様なカエルだ。きっと逃げられなかったんだな。
僕はカエルから視線を逸らしながら、前に踏んで「ゲコッ」と泣いて跳ねていったあいつじゃないといいなと思った。
その瞬間、踏んだ時の感触を思い出して鳥肌がたった。

そんな一日だった。

そして今は電源が入っていないコタツに入り、安くなったサーモン巻と買った材料を入れた鍋を目の前に日記を書いてる。

鍋はすっかり冷めてしまったみたいなので温めるとしよう。
お腹もすいた。
何もなかったのにご飯を目の前にちょっと幸せな気分になってる。

単純だなと思う。

日付が変わった頃にでも今日の話しをしよう。
話せる様な事なんてないから「今日はサーモン巻きが安かったから食べたよ」と言うだろうな。

その後に「今日は楽しかった?」と聞こう。
そんないつもと変わらない一日の終わりが楽しみだ。



2月24日   『冬+プール=カレー味のカール』
悩みに悩んで自転車に乗って家を出て、悩みに悩んだ末に足を延ばした古本屋で探していた本の一冊を見つけた。
悩んだ甲斐があった。
そして見つける時はだいたいこんな感じだ。
「そんなに悩んで来たのか。しょうがない。ほれっ」と言われてるんじゃないかと考える時がある。

本を手にして気分がまた良くなったので、久しぶりに多摩川沿いを通った。
日が沈み始めた多摩川の土手から見える光景が好きだ。
どんなに気持ちが沈んだ時に見ても、その瞬間だけは気持ちが晴れる気がする。
まあ気持ちが沈んだ日は多摩川まで行く気力がないけど。
だから窓を開けたら多摩川が見える場所に住みたい。

そして近くの公園にあるプールを見に行った。
外にあるプールだから冬の間は当然使われていない。
水は濁っているし、草は生え放題。
だけどそんなプールを眺めるのが好きだったりする。
なんだかそこにいると夏場に子供たちがはしゃいでいる騒がしい音が聞こえてくる、そんな気がする。

きっと子供の頃にそのプールで遊んだ記憶が重なってそんな気がするんだろう。
少しノスタルジーを感じるでしょ?

一つ残念なのはプールで溺れかけ、自力でプールからあがったのはいいけど、その直前にお腹いっぱい食べていたカレー味のカールをプールサイドで吐いてしまった記憶も一緒に思い出す事だ。
だからノスタルジーの欠片もないよ。

そんな馬鹿な事も思い出せるから、変にしんみりする事もなく笑って帰れるのが良いところ。

結果やっぱり悩んだ甲斐があったそんな一日



2月25日   『眠れない日にはご褒美を』
夜中の2時33分。
何もせず、眠れもせずにこの位の時間まで起きていると、時々今世界は止まってるんじゃないかと思う瞬間がある。
やけに頭の中がスッキリと整理されてる感じもする(CD棚にあ~ん、A~Zまで綺麗に並べられていてすぐに聴きたいCDが取り出せるそんな感覚)

2時にはまだそうならない。
2時30分を過ぎた辺りからそんな感じがしてくる。僕はね。

こんな時間は色々な事を考えてしまう。

以前、深夜に働いていた時の事を思い出してた。
接客業だったけれど、深夜だからといって暇ではなかった。
それこそ世界が止まってるなんて思う時間も全くなかった。

でも2時30分を過ぎると何故か頭が冴えはじめる事が多々あった気がする。
レジを打ちながら、作業をしながら頭の中で曲のアレンジが閃く事が多かった。
ギター、ベース、ドラムのリズムパターンがふと頭の中で綺麗に並べられる。
だから僕は休憩時間にメモにそのリズムパターンを書いておく。
その後に家に持ち帰って音階をあてていく。
そんな事をしていた。
だから仕事着のポケットには仕事とは関係がない、大量のメモ書きが入っていたんだ。

その仕事を辞めてからは閃きが少なくなった気がする。

そんな事もあって2時30分から4時くらいまで時間には何か特別なものがあるのかも知れないなんて思う。

みんなが寝静まったこの時間に起きている人だけのご褒美的なもんなのかね。

そうそう今日朝6時30分にはモーニングコールをするんだ。

そんな特別な時間のご褒美も良いけど、僕はいま睡眠欲が1番欲しいです。

起きられるか心配なんです。

続き

お願いをしたからか4時にはぐっすりでした。
起きたら9時半。
ごめんと連絡をして、返って来たメールに申し訳ないやら嬉しいやら。
優しいなぁと思う。そんな11時。

夜はなんとなくダラダラと。
父親とお酒など呑む。
嬉しそうだからいいやと自分に甘えながら呑む。

コタツの横で眠そうなソラ(猫)と一瞬目が合う。
いいんじゃない?(別に僕は関係ないし)そんな顔をしてる。
なんだか気持ちが通じた気がした。
気のせいかも知れないけどそんな感じがした。
そんな20時45分。



2月26日

2時8分。意図しない方向で熱くなって終電に間に合わず。

向こうも同じ様なので良かったのか悪かったのか分からない。
嬉しいと思う事。幸せだと実感する事が沢山。
それに寂しさと情けなさもまた沢山。
ありすぎてしんどい。
それを幸せと言うか、苦しいと言うのか基準はなんだろか。

「欠けていってるから、月。大丈夫ですよ。」
最近読んだ本に書いてあった言葉だが、読んだ時になんだか楽になった。
そんな気がした事を思い出した。

寝る。



2月27日   『ふりをして』
風か強い夜だ。
ふと目が覚めると、ベランダの柵だか窓のすぐ側にある門がずっとカタカタと音をたてている。
風が強い日はこんな音が聞こえる。
全てが寝静まっている時間だからか、そんな音ばかりに耳が向いてしまう。
いつもと違うのはカタカタなる音を少し怖く感じた事。
だからいつもと同じ様に距離を縮めてみる。
ちょっとの違いはすぐに分かるよ。
そうか、これだったかと思う。
カタカタばかりに気を取られて気がつかなかった。

気がついてしばらくするといつもの様にカタカタなる音と寝息が聞こえてる。

いろいろと考えてしまうのは同じなのかも知れない。

少し安心したのでもう一度寝ようと思う。

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たまに来る友人からのメール。
だいたいが「今日は暇?」か「今、呑んでいるけど来ない?」のふたつ。
そんなメールを嬉しく思う。
週の大半の夜は予定がないのに最近はいつもタイミングが悪い。
今日もそんな感じ。
嬉しくも申し訳ない気持ち。
でも嬉しいから少し笑ってしまう。

昼食を食べたお店で本を読み始めるけどやっぱり隣の席の会話に耳を奪われてしまう。
相変わらず集中力がない。
右に二つ離れた席には結婚の話をする女性。
右隣には合コンの話をする女子高生。
女性は怖い。

左隣には勉強しながら下らない事でやたら盛り上がる男子高校生。
僕はどうだったかな?と少し考えた。
男は馬鹿だなと思った。

でも生まれ変わっても男に生まれたいと思う。

そんな事を考えたら友人と呑みに行きたくなった。

帰り道は音楽プレーヤーから適当に曲を流して歩く。
友人から借りたRam Jamの「Pleasa,Pleasa,Pleasa,」が流れ、出だしのギターに凄く痺れた。
こんなギター弾けたらなんて思うけど、自分が弾いている姿はどう頑張っても想像できなかった。
技術的には練習さえすれば弾ける様になるだろう。
「でもここまでの男気はないからなぁ」と思った。
歌でも会話でも仕草でも自分らしくいけたらと思う。

夜ご飯は何にしよう?

1人でご飯を食べる時は納豆を食べる。
いつでも食べる事が出来たから忘れがちだけど、久しぶりに食べる納豆は美味しくていつも嬉しくなる。

嬉しそうな顔が見たいから納豆も買って帰る事にしよう。



2月28日   『ボーッとしている訳』
夕飯の用意をしながら幽体離脱の仕方を考える。
途中で馬鹿らしくなってきたけど、今夜寝る時はなんとなく意識してしまいそうだ。

もし出来たらどうしようか?
パジャマで外に出ても寒くないのかな?
いつもより気持ち厚着した方がいいのだろうか。
今夜は雪が降るかもしれないようで、出来たとしても今夜は寒いだろうから家から出ないんだろうな。なら試す必要ないかと思った。
でも出来たら楽しそうだなぁ。

夕飯が出来たのでここまで。
もし万が一にも出来たなんて事があったのならまた報告でもしてみよう。



2月29日   『雪が降る日の事』

訳あって近所の公園にいます。
只今の時間は日付が変わったばかりの0時30分。
別に何かをしてるって訳じゃなく、ただ公園のベンチに座って色々と考えながら時間が経つのを待っている。

そういえば今日は2月29日。
四年ぶりの2月29日。
2月29日が誕生日の人にとっては四年ぶりの誕生日。
僕の周りには今日が誕生日の人はいないのだけど。
今日が誕生日の人はどんな気持ちで今日を迎えているのだろう。
家族とパーティーとか好きな人と過ごしたり、友達から「お前今日誕生日だろ。いくつになったんだよ」なんてちょっかいを出されたりするんだろか。
1人で過ごす人はいつもより寂しい気持ちになるのかな。
分からないけど今日は雪が降るかも知れないんだって。
なんとなく降ったらいいななんて思う。
雪が降っているのを見ただけで僕はワクワクするんで、ちょっと期待してる。

今日の予定は特にないけれど雪が降ったら少しは楽しくなるような気がしてる。

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朝起きると雪が降ってた。

寒いのでコタツからなかなか出る事が出来ないでいると、TVでは「今日の占い」がクライマックス。
一位かビリに残されたのは自分と妹の生まれ月。
僕は「僕はビリでいいや」と思いながら妹の一位を願う。
純粋に妹が良い日を過ごせたらなんて70%位考えながら、心の中の30%位は「そう願うのだからビリでも良い日にしてください。出来たら一位と変わりない位の」なんてやましい気持ちが振り払えない。
本当に僕らしいと思った。
そんな事を考えている間に妹の生まれ月が一位で終わる。

「やっぱり」

ここで「良かった」じゃなく「やっぱり」と思うのがまた僕らしい。

たまに「優しいよね」と言ってくれる人がいる。
嬉しいのだけど「優しくないよ(優しくされたいだけ)」と返す。
歌を聴いてくれた人はよく「ひねくれてるね」と言う。
複雑な気持ちで「ひねくれてないよ(そう思いたい)」と返す。

歌は正直だ。

そろそろ家を出るかと玄関に目をやると500円のコンバースもどき、父親から借りっぱなしのコンバース、水には弱いベロアっぽい靴しかない。
仕方がないので安いコンバースもどきを履いた。
朝のゴミ捨て時に履いただけなのに、家の鍵を閉める頃には靴下に水が染み込んでつま先がじんわりと冷たかった。

雪の上を歩く感覚はいくつになってもドキドキする。
コンバースもどきしかなかった僕の足元は「ザクッツル、ザクッズル」と締まりが悪い音がしてた。
その隣を長靴(しかもスパイクみたいなのがついていたよ)を履いたおばさんがさっそうと「ザクッザクッ」と気持ちが良い音をたてて歩いって行った。
その音とスピードが羨ましかったよ。

一駅分歩いた頃には傘に雪がかなり積もってた。
この雪を振り落とすのが何とも言えない快感。
歩いている途中で重くなっていく傘に気づきながらも、これを楽しみに落とすのを我慢した甲斐がある。
下らないがそういった事をたまにやる。

二駅ほど歩いた頃には僕のコンバースもどきはグチョグチョで酷い有様。
見るからに汚い。
革靴を履いた人が交差点に溜まった水を避けながら歩く。
僕もその横を靴下までグチョグョになった靴で水たまりを避けながら歩く。
少し恥ずかしく、情けない気持ちになった。
次の交差点からは水たまりだろうが気にせずに歩いた。
少しの恥ずかしい気持ちは残っていたけど、靴の中から水が押し出されていく感じが楽しかった。

雪の上を歩くのにも慣れた頃に歩く雪かき後のアスファルトは凄く硬くて冷たかった。
僕の足の裏が冷えきって敏感になっていたせいかも知れない。
なんとなく小学生の頃に上履きで歩く冬の体育館を思い出した。
久しく忘れていた感覚だったので、少し嬉しくなった。

やっぱり雪の日は楽しい。
人通りが少なくまだ誰も歩いていない雪を踏んだ時の「ザクッ」ではなく「ギュッ」という雪が踏みしめられる音。
屋根から雪が落ちる「ドサッ」
電線から落ちる「ベチャッ」
木から落ちる「ザザッサラサラサラ」

どれも良い音がするので音楽が必要ないくらいだった。