7月4日 『ラスタ2016』
4日前に夢うつつで聴いた気がした蝉の声を今日はしっかりと聴いた。
夕暮れに鳴った雷や激しく降った雨にまた来たかーと懐かしく思った。
夜は祖母の家で過ごす。
これはもう夏だ。
7月8日 『ピートとジェンドリン』
今日は頭が冴えに冴えて年始から行き詰まっていた曲のアレンジの形が見えた気がする。
要点をメモして次のスタジオで試してみよう。
合わせたらイメージと違う事も多いので安心はできない。
だから落ち着かないので困る。
曲名は『ピートとジェンドリン』にしよう。
決まる時はあっけない。
悩んでいたのが嘘みたい。
色んな事が繋がっていくので面白い。
なるべくしてなる感じ。
7月9日
妹が新婚旅行で買って来てくれた缶詰めのテビチをつまみながらオリオンビールと沖縄限定のパイン&シークァーサーの酎ハイを飲んだ。
テビチはギトギトで油っぽいし、オリオンビールはこっちで飲むのと変わらない。
今だに沖縄料理にはあまり惹かれない。(ゴーヤチャンプルは凄く美味しいと思う)
でもどれも凄く美味しかった。
妹がレモン&シークァーサーの酎ハイを買おうとしたら、旦那さんが沖縄っぽいからとパイン&シークァーサーに変えてくれたらしい。
そんな気持ちが嬉しかった。
7月14日 『演奏について』
最近は色んなLIVE動画を見ている。
トイトトイで演奏している『p.p.r.r.』や『バイバイ(後半)』はこれらのLIVEで感じられる振り切れ感が出せたら良くなるよなぁと思う。難しい。
目標にして頑張る。
【Thee Oh Sees】
https://www.youtube.com/watch?v=SY8K-_5LFw4&t=795s
【king gizzard wizzard lizzard】
https://www.youtube.com/watch?v=PGHgpVU3UuU
7月15日 『東京上空いらっしゃいませ』
『東京上空いらっしゃいませ』という映画を見た。
10代の牧瀬里穂、『帰れないふたり』、日産のPAO、夏の質感。
とても良かった。
7月21日 『ポニョはこうして生まれたについて』
『ポニョはこうして生まれた』を昨日から見ている。
気落ちしそうな時に少しずつ繰り返し見ているけど、毎回何かしら糸口になりそうな言葉が沢山ある。
自分の才能が枯渇したっていう夢は何十回と見てる。
やっていけばそのうち欠片が分かる…かなぁ?無けりゃ出てこない。
あれば出てくるでしょう?
出てきて欲しい。
イメージっていうのは一種の海だから、自分で自覚的につかまえられる訳じゃない。
つかまえたと思ってもスッと逃げていってしまう。
沢山の画家達がみんな何とかしてつかまえようとして思ってる。
海をぞんざいに扱ってるし、川もぞんざいに扱っているし。
あろうことか火星に住もうとかね。
だったら今のうちにサハラ砂漠に住める様にしてみろって。
何処かの星の資源を使ってどうのこうのじゃなく。
要するにさ、新しい女の方が良いって言ってるだけでしょ。
けしからんのですよ。
世界に対する知識なんだよ。
なんでウロウロ歩きまわってるかっていったら色々と見てる。
するとなんでこの家はこんなに寂しそうなんだろう、この家は金持ちじゃないけど幸せそうにやってる様に見えるなとか。
なにがそうくるんだろうとかさ。
変な動きを作りたい。在来じゃないやつ。
こうやると走りの基本というのを作り上げてきたんだよ。
それを変えたいんですよ。ひと皮剥けなきゃいけない。
みんな変わんなきゃいけない。
だから頑張ってる。
在来工法ってのはそんな甘いもんじゃない。
長い年月をかけて磨耗していく。
1番生き生きしていたのは最初の頃だ。
経験は積み重なっていかない。
常に失われていく。
経験則でこうやればなんとなく上手くいくというのはあるけど。
なんとなく上手くいくだけです。
ただこういうもんだって描いているだけで。
精度をあげた爛熟から、素朴さへ舵をきりたい
帝都ギャラリーの1番人気のある絵はミレーって人の描いたオフィーリアだけど、それは凄かった。
誰がなんと言おうとやっぱり凄いと思った。こりゃ参った。
これはなんというか絵画的体験というのか。そうじゃないのか。
今更そんな事言ってのかなんて言われそうな気もするんだよね。
自分達の仕事はそういうのとは関係ないと思っていたけど、少しずつ違う世界が作れないかってやってきた結果、彼等が全部やってきた事を下手くそにやってんだって思ったけどね。良い体験だった。
まだイメージボードの前の段階なんだよね。
落書きの段階なんだよ。
どれひとつとってもまともなものが出てこないから描きようがない。
などなど。
鈴木さんの共感を得て無邪気に喜ぶ顔、苛立ちを隠せない態度、最初のイメージボードを描き始め興奮している姿。
その一瞬一瞬がたまらない。
今日はここまで。
共感をするなんておこがましいけれど、これらの言葉や姿を聞き見て、未熟ながら力を込めたいと思う。
7月22日 『ポニョはこうして生まれたについて 2』
昨日の続き。
楽しそうに見えるでしょ?(笑)
楽しくねぇって。
一見楽しそうに見えるだけでしんどいですよ。
ちゃんと出来ている世界の一部を切り取りましたっていうのが映画だからね。
そういう事をしていないと本当に訳の分からないものになるんですよ。
訳の分からないか、物凄い分かり易いか。
それはそれで薄っぺらいものはいっぱいある。
それが良いの悪いじゃない。
俺はそれがやりたくないだけ。
泣いちゃった。(カーズを観て)
もうジョンラセターそのものなんだよね。凄く正直に作ってある。
こういうのは映画の評論になるか分からない。切なかったです。
映画としてよりもジョンラセターのこと。ラセターそのもの。
映画を作るっていうのは物凄く孤独な事だからね。
権力を持てば持つほど。
共有するベースを作らなきゃいけない。みんなに見せる訳じゃないけど。
これならいけるかなっと一応思わないといけないじゃない。
分かんないけどやっちゃうのは出来ないですよ。
だってクラゲとか得体の知れないあぶくのある船とか変なのばっかだから。
自分が最初にやりたかった事が何処かで見失わられていて。
だからそれをもう一回探しださないと。
今日はここまで。
何度見ても宮崎駿に映画の感想を伝えられた時のジョンラセターの表情を見ると涙がでる。
ラセターにポニョのイメージボードを見せながら頑なに2Dでやる事をアピールしている姿は人間味溢れていて思わず笑ってしまう。
ゲド戦記を観た後の固い表情や保田さん(色彩設計)と話す言葉に父親、監督としての想いの交錯を感じる。
見ていて気合が入ります。
7月23日 『トイトトイについて』
随分と取り戻せた感覚があったので、バンドの問題点や課題、解決策を考え、書き出した。
少し気持ちがまとまり落ち着いた。
あとはそれらを共有出来たらいいなと思う。
今日はスタジオ。
毎回思うけど苦しみながらも楽しい時間になれば良い。
その為だったらなんだってやれると思う。
そんな気持ちを共有したい。
明け方にmothercoatのギガディランさんのブログを読む。
たまに思い出した時にまとめて読むのだけど「僕はこの人が好きだなぁ」と毎回思う。
良い夜明けだ。
7月24日
スタジオ後に僕の音楽に対する気持ちが面倒臭い熱を帯びて爆発したので申し訳なかったなとメンバーに思っている。
もっと遠慮や妥協なくぶつかりあって苦悩し、お互いに良いと思える形へと近づいていけたら最高だ。
帰宅後には明け方に読んだギガディランのブログ、ドキュメンタリーで見た宮崎駿、お笑い向上委員会での明石家さんま、いつかの笑っていいともでのタモさんから感じる生の匂いに思い馳せた。
寝付けず散歩にでたら昼間には感じなかった土の匂いと半袖では肌寒くおもう空気でふとフジロックを思った。
今年も行く気は全くなかったたけど、あの空気を思い出すと行きたくなるね。
帰って飲んだ味噌汁のやさしさがまた。
テレビに映っているさんまさんと中居君のやりとりもまた。